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《店を見つけなかったら編》
【銀色】
それが予感だったのか。
それとも、偶然だったのかは知らない。
だた、そうしなければならないような気がしていた。
私は、雪の中をさまよい歩いていた。
ちょっとしたことで母親と言い合ってしまった。
そのまま家を飛び出してきたのだ。
なぜか手には包丁が握られている。
何だか、もうどうでもいいかも・・・
ちょうど雪の中だし・・・
いつも思っていた。
死ぬのなら雪の中。
手首を切るのがいい。
枕になりそうな木もあるし
うん。
いいかもしれない。
こいうのを運がいいとはいわないのかも知れないが、
私はそう思ってしまったのだ。
木の根っこに腰掛ける。
幹に体を持たれかけ、一気に手首を切った。
白い雪に紅い血はとてもキレイだった。
思った通り。
そう、
と・・て・・・も・・・・・。
【天国】
あれ?
私、死んだのかな。
辺りは一面真っ白。
いや、柔らかな光に囲まれている。
きれい。
降り注ぐ光は手の中できらきらと輝いている。
「こっちにいらっしゃいよ」
その声は優しく私はその声のした方に歩いて行った。
ふわふわと浮いているような感覚で・・・・。
《思い出せなかったら編》
【迷路】
オモイダシタクナイ。
思い出せない。
思い出さなきゃ。
ワスレタイ。
忘れちゃいけない。
忘れられない。
イタミガヨミガエル。
この痛みは消えない。
傷跡は消せない。
だから、思い出さなきゃ!!
イヤ――――――――――――――!!
パアァァァン
何かが壊れた気がする。
もう、思い出さなくていい。
ほら、ゆっくり眠れそう。
声はもう聞こえないんだから。
目次
18歳・春
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