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~時の交叉路~

小さな囁きと共に  誰かに届くように  そっと置いてみる    

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ウィンタードリーム番外編02
文字数:745文字
《お兄ちゃんと、ウォルトの関係》編
【再会】
 (主人公はお兄ちゃんです)
 公園で華雪とあいつを見た時・・・、息が止まりそうになった。
 なんで、ウォルトがここに・・・
 「華雪!!」
 「お兄ちゃんなんでここに?」
 ずかずかっ
 なんでまた出会う事になったんだ。
 ウォルトは俺には気付かない。
 「帰るぞ!」
 グイッ
 有無を言わさずに、華雪の腕を引っ張る。
 華雪がこいつに出会ったって事は華雪は気付いてるのか?
 「痛いよ!何なのよ一体?」
 交差点で見かけたのもあいつだったのか。
 家の中に入って、やっと腕を放す。
 「いいか!あいつには近づくな!!」
 怒鳴るような声でそう言ってしまった。
 「ちょっと、何でお兄ちゃんにそんなこと言われなきゃならないの!!」
 華雪も怒鳴り返してくる。
 「あいつは、お前の・・・」
 言うべきじゃない!!
 「いや。とにかく近づくな。あんな得体の知れない奴なんかに・・・」
 あいつは華雪にとって良くない。
 知らない方がいい事もある。
 あいつは華雪の・・・
 
 
 次の日の夜。
 華雪が家を抜け出すのを見かけた。
 俺はこっそりと後をつけた。
 あいつがいる!!
 公園で、あいつは華雪を待っていた。
 華雪の声が途切れ途切れに聞こえてくる。
 記憶が戻ってきていたらしい。
 過去の忌まわしい記憶が・・・
 「もう、この町を離れるから、お別れに・・・」
 ウォルトの言葉が聞こえる。
 そう言って、華雪に背を向けて歩き出した。
 華雪はその場を動かない。
 俺は今度はウォルトの後をつけた。
 
 しばらくして、ウォルトはつけてきた俺に気が付いたようだった。
 足を止めて、後ろ・・・つまり俺のいる方を向く。
 「誰だ?後をつけてくる奴は」
 物陰に隠れていた俺はそこから出てくる。
 「君は・・・」
 俺を見て何かを感じたらしい。
 「たしか、華雪のお兄さん?」
 が、気付いてはいない様だ。
 「ウォルト・・・」
 ウォルトの目が大きく見開かれる。
 ―――――――――


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